現地採用の現実!?

最近「セカ就」なる変な造語が日本で流行っているらしいですが、それに冷や水を浴びせるようなこんな記事を読みました。

"駐在員の下僕"海外現地採用社員の実態〜コストカット要員、そのまま最下層へ...:ビジネスジャーナル

HKUST MBAの後輩blogでもこんな分析が。

現地採用で香港の日系企業で働く [グローバル化とは]:MBA生が香港で四苦八苦しながらグローバル化を考える

これが現地採用の現実か、と聞かれたら、同じ現地採用の身からすると「大方間違っていない」という答えになります。

そんな現実の中なぜ現地採用でいるのか?という質問が出るでしょうが、僕自身は若干「現実離れ」しているから、です。それは選んだ会社が良かった(駐在員ゼロ、現法社長は現法設立時からたたき上げの香港人女性)のと、MBAがそうさせているのだろう、と思っています。MBAといっても学位そのものではなく、非日本人とのコミュニケーションや、厳しい競争でも好んでチャレンジして結果を出しているところが、ですが。

そういう意味で誰もが「現実離れ」した「セカ就」が可能なわけではありません。日本でも誰もが出世して高い役職に就くわけではないので、そういう意味では一緒。逆にいえば、現地採用で僕のようなポジションを得ることも可能なので、上記記事やblogが現地採用の全てではない、という言い方も出来ます。しかし、僕の知っている人達を観る限りは、大方8~9割方は上記記事やblogに書かれている状況になるだろうとは思います。

但し、後輩のblogにはさらっと書かれていますが、「現地採用の現実」から抜け出す方法があるにはあります。僕自身そこが1つの目標でもあるのですが、まだ実現出来ていませんので大きな口はたたけません。

それは「非日本・非日系企業」に就職すること。後輩の言葉を借りれば「日本人としての特性、特徴はあまり求められていなさそう」なところを狙うということです。ここにいけるなら「現地採用の現実」に嵌まらない生き方が出来るでしょう。

しかしながら、その場合には就職するのも、就職後に働き続けるのも、「日本・日系企業」よりも競争がはるかに厳しくなります。なぜなら日本・日系企業ならば競争相手が基本的に日本人もしくは日本語が流ちょうな非日本人になりますが、数に限りがあるから。日本人、という枠から外れたとたん、桁違いの人達との直接競争になるわけで、そこで生き残れるだけの実力がないとダメ。

そういう意味で、現地採用というのは決して楽な道ではありません(日本社会特有のしがらみから解き放たれる分は精神的には楽かもしれないけど)。

これを「挑戦しがいがあって楽しい」とみるか「挑戦続きで大変そう」とみるかは、その人次第。だから唯一の解というのはありません。