張徳江の来港

中国共産党の政治局常務委員で序列が3番目である張徳江が5月17日から三日間来港していました。それに合わせて香港では物々しい警備に政治関連団体のデモが活発化。かなり騒々しい状況でした。

理由は彼が2002年末から広東省党委書記を務めている時にSARS禍が起こり、状況を認識していたにもかかわらず対応が遅く、香港でのSARS禍拡大に多大な影響を及ぼしたから。彼こそがSARSで亡くなった人々の加害者張本人である、というのが香港人の共通認識なのです。

そのため僕のTwitterやFacebookのタイムラインで彼に関して過去に対する批判とデモの話ばかりが出てきていて、肝心の彼の香港視察の目的や結果が全然わからないままでした。そこで日本語でいいまとめをしてくれたblogがあるのでご紹介。

中央幹部が来港、2047年以降も「1国2制度」の継続を明言:彩り亜細亜地図

張徳江は2047年以降も現状の一国二制度を続けると明言したそうです。彼の言葉は中国共産党トップの意を受けてのものだと考えられます。小手先の懐柔策なのかもしれませんし、中長期的に香港の経済的地位を失うのは得策ではないと本気で考えているのかもしれませんが、決して悪いシグナルではないなと思いました。こういった報道が香港内であまり見られない現状が残念ですが。