『転がる香港に苔は生えない』読了

最後に読んだのが2009年。香港返還20周年でもある今、改めて読み返してみました。

香港人と結婚して、以前よりもより香港人の気質を理解出来ている気はしますが、それでも20年前の香港人達とイマドキの香港人達の共通点、相違点などを考えながら本書を読み返してみました。

20年前の、著者の回りの香港人達は今の香港を見てどう思っているのか、興味があります。返還したって何も変わらない、何かあったら別の場所へ移民すれば良い、と考えていた人達は今どうしているのか。そしてこの20年間で生まれ育った若い人達はここ香港以外に行く場所がなく、そういう子達を見てどう思うのか。

多くの人にとって大陸から逃げてきた通過地点だった香港。この20年間の大きな変化の元は、香港で生まれ育ち、大陸からの移民の記憶が無い人達が増えたことかなぁと思いました。

転がる香港に苔は生えない (文春文庫)
星野 博美
文藝春秋
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