せっかくblog形式にしたので、機能をいろいろ使ってみようということで、カテゴリを作ってみました。とは言っても筆者が語れるネタなど限られておりまして・・・。とりあえず持ちネタの一つとしてクレジットカードネタを書いてみようと思います。
今年4月に発表された日本経済新聞社の「第21回サービス業総合調査」のクレジットカード部門が非常に興味深い。最近の傾向(セゾン、イオンのUP、UC、OMCのDOWNなど)も興味深く、また順位や取扱高といった絶対的な数字そのものも興味深いのですが、少し視点を変えて見ることで個々のカードの特徴が浮き上がってきます。カード選択の参考になるかもしれませんので、いくつか例を挙げて書いてみます。
<首位JCBの底力>
カードの発行枚数自体はVISAの方が多いのでは、と思っていたのですが・・・。侮る無かれJCB、会員数も利用額も国内トップですか。最近は提携カードや特徴を持ったカード(Arubara、X-times、U-29など)の発行も積極的に進めており、それもまた追い風になっているのでしょう。また中国でカードの発行業務を始めるなど、世界展開にも力をいれています。実際、ちょっと前は「海外旅行ならVISAかMaster」という感じでしたが、最近特にアジア各国では加盟店の開拓がかなり進んでいます。
<3位NICOS、4位UC、5位クレディセゾンの比較検討>
NICOS、UCが売上高を減らしているのに対し、セゾンが伸び率2桁で追い上げています。このデータは2002年度のものですが、筆者の予想では現時点でセゾンが3位に立っていると見ています。セゾンの本業である流通部門の好調が影響していることも確かですが、これだけの伸びを示しているのは驚きです。しかもUCとセゾンは2006年にも提携(事実上の業務統合)します。銀行再編の影響で「さくらカード」を失ったUCは今後の展開が楽観できない反面、セゾンはイケイケドンドンですから(笑)、この連合は今後JCBを抜いて首位に立つと筆者は予想しています。
信販系のトップに君臨するNICOSが8.4%もDOWNしているのはちょっと意外な感じもしますが、従来の信販系のメリットである分割払いの必要性が薄れてきたというのが背景にあるかもしれません。現在ではリボルビング払いが普及し、また信販系以外のカード会社も分割払いの扱いをすることが可能になりました。こういった時代の流れの中でNICOSに限らず、信販系各社は新たな戦略を迫られているのかもしれません(NICOSであれば同クラスの他カードと比べて保険が比較的手厚いというメリットもありますので、それをもっと全面に押し出すといった手もあろうかと)。
<流通系カードの比較検討>
5位セゾン、9位イオンが好調なのに対し、8位OMCがDOWNと明暗を分けた形。現時点ではイオンがOMCを抜いている可能性が高いと予想します。ただし、OMCは親会社であるダイエーの再生事業の中で売却されると思いますので、これをどこが買うかということも注目です。それにしても本業の好調に牽引されているとはいえ、イオンの伸び率はすごいですね・・・。
あとは16位のポケットカード(旧マイカルカード)も注目に値するかと。利用額の1%を請求時に自動的に割り引く(キャッシュバック)というシステムが支持されているのだと思います。ワーナーマイカルシネマズの割引などのサービスもあり、宣伝広告を頑張ればまだまだ延びる可能性があると思いますが・・・。
<百貨店カードも健闘>
高島屋クレジットの12位は大健闘ではないでしょうか。仮に売上高で約2倍にあたるOMCと比較してみましょう。高島屋クレジットのカード発行枚数は、全国に小売店を持つOMCの発行枚数の半分よりは明らかに少ないと思われますが、それでも売上高は約半分。スーパーと百貨店という業態の差もあって、高島屋クレジットのカード単価がかなり高いということが予想されます。これはカード会社にとっては非常に有利なポイントです。
いかがでしょうか。思いつくままにいくつか書いてみましたが。カード選びの参考にはなりましたでしょうか?(書き終わってから言うのもなんですが、あんまり参考にならないような気がしてきた ^^;)
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