金曜日の真夜中から見始めてしまった『カルマ』。ホラー系と知っていたものの、やはりこの時間に見始めたのは失敗したと思った。結構怖かった。
主演は張國榮と林嘉欣。張國榮にとってこの作品は事実上の遺作となったわけだが、この作品の後、香港文華東方酒店(マンダリンオリエンタルホンコン)から飛び降り自殺してしまった。そのためこの作品との関連づけて考えるファンも多いようだ。
物語は、幽霊を信じない精神科医の元に治療に訪れる、幽霊に取り憑かれている(と思いこんでいる)女性を治療するところから始まる。彼女の治療はなんとか終えるのだが、彼女と恋に落ちた精神科医が逆に幽霊に取り憑かれて、ビルの上から飛び降りる寸前まで行く。
最終的に彼は愛によって助かるのだが、このシーンをまさに張國榮が飛び降りる前に思い出して、思い直してくれなかったのかと、僕も強く思う。
張國榮の鬼気迫る演技が一層泣かせる映画。ファンとしては見たくないという気持ちもあるだろうが、必見だと思う。