2016年5月に台湾総統に就任した蔡英文。彼女が2012年に国民党・馬英九に総統選で敗れた後、民進党党首を辞任、台湾中を観て歩いた時の記録を元に書いたのが『英派:點亮臺灣的這一哩路』。台湾総統就任に合わせて日本語版が緊急出版されたので、読んでみました。
蔡英文率いた民進党がなぜ総統選で負けたのか、冷静になって、市井の人達と向き合いながら改めて台湾をどういう方向へ導くのか、描いています。彼女が台湾総統として、国をどう導いていくのかはこの本が1つの指針になっていると思われ、台湾の行く末に興味を持つ人にはぜひ一読をお勧めします。
また彼女は台湾との比較という文脈ではありますが、現在の日本の強みと弱みもしっかり把握しているのが見て取れます。親日、反日という色分けでは無く、是々非々で日本とも対話をしていこうという姿勢はこういう考えから生まれているのではないかと思いました。