韓国事情

2回目のソウル観光で、感じたことがあります。それは、韓国人の方には不愉快に感じるかもしれませんが、「日本を徹底的に排除しているにも関わらず、表面的には非常に日本的である」というところです。

アジア各国では経済的にも文化的にも、日本に追いつき追い越せ、というのがあったために、どこに行っても確かに日本的なモノや日本のアーティストが人気だったりするのですが、それでもあまり「日本的」な雰囲気は感じられませんでした。

しかし、ソウルだけは違う(釜山はまた違うのかもしれないのでソウルに限定しました)。もちろん、本質的な違い、というのはあるのだろうけど、表面的にはホント日本的。たとえばテレビのバラエティ番組の構成や画面のテロップの流し方。韓国人の歌っている曲のメロディライン。ファッションも数年前の渋谷・原宿で流行っているモノがこちらで今流行っているという感じ。

これが、他のアジアの国ならまだわかるのだけど、韓国は昨年まで文化政策として日本の文化資産をいっさい輸入禁止にしていました。なのに日本の影響を強く受けているんです。経済的にも、まだまだ日本に対しては鎖国状態。でも、韓国国内企業が作っている品物は日本の影響を強く受けたモノが多い(車とか)。

日本を排除してきた理由はよくわかります。過去2回も侵略をし、しかもそのたびに文化遺産を徹底的に破壊したり、日本語を強要したりと、軍事的のみならず文化的にも文字通り「侵略」しているのだから。

でも、そういう状態だからこそ、完全にオリジナルの文化をはぐくんでいると、非常におもしろいと思うのですが。鎖国状態であっても影響を受けてしまうほど、日本の影響力が強すぎるのでしょうか。

ただ、あくまでも表面的、というところがミソ。やはり韓国人気質、というのがあるし、人と人とのつきあい方や距離感みたいなものがまったく日本と違います。こちらの人は日本以上に年齢における上下関係を重視するし、親戚関係もとても大切にします。特に家族に対しては。

兵役が義務化されているし、未だ北朝鮮とは戦争状態であるので(今はあくまで休止中なだけ)、いざというときの心構えも平和ボケの日本人とは全く違うだろうし。

ともあれ、やはり外国へ旅行に来ると、いろいろな刺激を受けるし、自分の国に関しても真面目に考える良い機会になります。