ITmediaニュース:Apple、Intelプロセッサ採用を正式発表
ITmediaニュース:ジョブズ氏はなぜ「Intel Inside」を選択したのか?
元麻布春男の週刊PCホットライン
スティーブ・ジョブズCEO基調講演詳報
とうとう来ましたね、ビックニュース。これまでのAppleの開発者向けカンファレンス、WorldWide Developers Conference(WWDC)の中でも最大級のサプライズだったのではないでしょうか?
AppleがIntel版Mac OSを作っているという噂は常になされてきました。しかし、噂がとうとう真実に。Steve Jobsの講演でも「It's true」というスライドを出したくらい(笑)
そもそも前CEOであるGil Amerioの時代に、『Rhapsody』という次世代Mac OSを創っていたけど、これがIntel版とPowerPC版両方用意していて、最終的にIntel版が葬られた、という事実もあります。さらに現OS XはNeXT STEPをベースに創られたモノですが、このNeXT STEPはIntel版もあったので、そもそもOS XはIntel CPUへの移植性が高かったはず。
それを裏付けるかのように、OS Xはメジャーアップデート時に常にIntel版もコンパイルされ、研究開発されていたことも発表しました。だからこそ、来年にはIntel版のMacを出せるタイトなスケジュールが可能なのでしょう。
Appleにとって3度目のアーキテクチャの大変換。進化、ではなく革命ですからね。1度目はMotorolaの68xxx系CISC CPUからPower PCというRISC CPUへ。そしてシングルタスク・独自カーネルのSystem 9からマルチタスク・BSDカーネルを採用したOS Xへ。ホント無茶します。
しかし今回の大転換により、中々開発が進まないPowerPCを捨て、ハイパフォーマンス、特にノートPC向けの発熱量が少ないCPUを手に入れることが可能になるので、Macユーザにも朗報でしょう。
IBMとしてもAppleの売り上げは微々たるモノ。しかも次世代ゲーム機が3社そろってPowerPCベースなので、数千万〜億の単位での出荷が見こまれるので、ノープロブレムかと思われます。
あとは、Intel版Macがどのような形ででるのか。特殊ハードウェアを搭載して互換機排除で来るのか、WindowsのようにOS売りを中心にして、大抵のPCで動くようになるのか。非常に興味があります。
アプリの互換性は、元々OS Xは複数のプラットフォームをカバーするような仕組みが入っており、プログラム作成時にPowerPC/Pentium共に動くバイナリを作れるそうで、これまた余り問題は無さそうです。あるとしたら過去の資産をどこまで生かせるか、特にSystem 9以前のアプリはちと厳しい気もしますね。