高村薫ってこんなに読みにくかったっけ?というのが第一印象。『マークスの山』などでも主人公だった、合田刑事と、その幼馴染の野田達夫とが、約20年ぶりに一瞬人生を交差させて、そして一人は墜ちていき、もう一人はぎりぎりで踏みとどまる、そんな内容。
あとがきによればドストエフスキーの『罪と罰』をイメージして書かれている、とあり、確かに登場人物の長い長いモノローグはまさにそんな感じ。なるほど読みにくいわけだ、と納得しました。
全体的に暗く、読んでて気が滅入りました…。最後もちょっと救われないし。元気なときに読むのをおすすめします。