検閲を通さずカンヌのコンペティション部門に出品し、中国にて上映禁止になっており、監督が5年間映画制作禁止処分を受けた作品、『颐和园(邦題: 天安門、恋人たち)』を観ました。
どういういきさつで上映禁止、映画制作禁止になったかは以下のblogに詳しくあります。
福島香織さんの「北京・官邸趣聞博客(ぺきん・かんていこねたぶろぐ) 」(頤和園):イザ!
またあらすじは以下のblogでどうぞ。
舞台は北清大学で、第二次天安門事件の直前から、2000年前後までの、2人の恋人達の物語を描いています。名前を変えていますがあきらかにこれは北京大学を指しています。
思ったより政治色は強くないのですが、未だに第二次天安門事件は中国ではタブー、ということなのでしょう。
ほんの15年ほど前を舞台にしているにも関わらず、そこで描かれている北京大学は本当に古い!当時僕は高校生くらいになりますが、映画の主人公達と比べて僕は物質的には明らかに豊かな生活を送っていたんだなと実感しました。
が、精神面でどうなんだろう、と思うと、映画を観ていてやや疑問を覚えました。具体的にどう、とは言えないのですが、映画の中の主人公達は悩みながら時代時代を生き抜いていく、強さとしなやかさを感じました。
ちょっと長尺なのと、中国に興味がない人にはまったくつまらないだろう作品なので、誰にでもオススメ出来る作品ではありませんが、中国に興味がある人には一度観てもらいたい映画です。