ビジネスのスピード

実は月曜日から今日まで、出張で東京に行ってました。直前で決まった上香港のパートナー企業をお連れしていたので、友達とは全然会う時間がないのでFacebookでつぶやいたくらいで誰にも声を掛けず。

1年半ぶりくらいに自分が勤める会社の本社にも行ってきました。その時に気がついたことがありました。多分うちの会社に限らないのだろうけど、実地で調査して回ったわけではないので、一応うちの会社のこと、と限っておきます。

それはビジネスのスピードが香港に比べて異常に遅いということ。別に本社で働いている同僚達の仕事が遅い、という意味ではありません。既に使い回された表現を使いますが、責任を持ち、主導権握ってビジネスを進める人が不明確であるため、意志決定のスピードが遅いのだと思います。

別のいい方をすれば、強いリーダーシップを発揮する人がおらず、コンセンサスを積み上げて関係者が皆納得してからようやく動き出す、という進め方。

Time To Marketのリードタイムが長かった時代は、それが上手く行ったのかも知れません。しかし今はのんびり会議でコンセンサス作りにいそしむ暇はないはず。

国内の競争なら皆同じビジネスの進め方だから競争になるかもしれないけど、外資系には負けちゃうし、また海外で競争に打ち勝つことも出来ないでしょうね。

僕の勤める香港現法のマネジメントは香港人のみで、ローカル化が成功している現法であるが故に、日系企業でありながら香港企業のようなビジネスの進め方をします。日本人的には無茶だよな、と感じる部分もありますが、生き馬の目を抜くような香港でビジネスをするには多少の無茶は承知の上で、とにかく素早い意志決定で、失敗してもいいからチャレンジすることを推奨されます。

香港式経営が、転んでも良いから前のめりで。転んだらそこから次に転ばない方法を学びつつさらに前に進め、という感じ。

日本式経営だと、走り出す前に徹底的に転ぶリスクとそれを避ける方策を考え、それが固まったら走り出す。よって転ぶことはあまりない、という感じ。

どちらが良い悪い、という判断をしているのではなく、業種業態、そして時代によって経営方法は変わってしかるべき。今の時代、ITという業界では、どちらを選ぶべきか、明らかだと思うのですが。

また、僕が将来日本に戻って仕事をする可能性を考えると、日系の大企業は無理だなと思いました。外資系か、ベンチャー企業でないとスピード感が違いすぎてダメそうです。

ふれあい祭仲間のもっちーさんも似たようなことを、韓国企業と比べて書いています。

決定の早い韓国企業:山の眺め