『巨象も踊る』読了

イマサラながら、ルー・ガースナー著のこの本を読んでみました。

ガースナーがいかにして官僚主義的企業文化を打破し、企業再生を成し遂げたのか。その答え自体は意外にシンプル、かつ面白いことに『インサイド・アップル』に描かれたスティーブ・ジョブスに通じるものがありました。

-抵抗・摩擦を恐れず企業文化を変化させたこと
-競争力の源泉に貢献しないあらゆる事を止めたこと(製品ラインナップの整理、社内政治を助長する制度の廃止等)

僕の愛用していたOS/2 Warpも彼に息の根を止められたようです...。技術的には非常に優れたOSだったのですが、どうにもこうにもマイクロソフトには勝てそうに無い、と判断して、廃止。会社経営としては正しい判断だとは思いますが、個人的には残念。

ここに書かれたIBMの再生物語、自分が働いている会社にも十分適用出来るなと思いながら読み進めました。重要なのは「変化し続けること」と「やらないことを決めること」だなと実感。そしてこれを認めるのはまだたやすいけど、実行することの難しさといったら!なかなか上手くいかないのですよね。

出版されて10年近く経っていますが、全く色あせず、学ぶ点が多い本でした。

巨象も踊る
巨象も踊る
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ルイス・V・ガースナー
日本経済新聞社
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