前作『スターバックス成功物語』も読んだのですが、今回もハワード・シュルツ自ら筆を執って、2008年にCEOに復帰してからの物語を描いています。
この本を読むまで、彼が一旦CEOを退いていたことも知りませんでしたが、その後3代目CEOの経営状況に危機感を感じ、取締役会から4代目として復帰を依頼され、2008年に復帰していたそうです。
そこで思ったのが、創業者(ハワード・シュルツは「実質的」な、ではありますが)の後継者が、その思いを継承しながらビジネスを推進していくのがどれほど難しい事か、ということを改めて感じました。別のいい方をすれば、引継の難しさ、でしょうか。
結局業績が悪化し、ハワード・シュルツが再登板して立て直しを図った、ということで、これはスターバックスのその後にも強い影響が出てくると思います。彼が再度退任した後、ちゃんと同じ理念を共有して進めていける後任が出てくるのか...アップルにおけるスティーブ・ジョブスとティム・クックも、同様の懸念がありますね。
あとは、スターバックス初のインスタントコーヒーであるVIAの開発秘話や、新エスプレッソマシンのエピソードから、環境問題への貢献などの具体例から、「スターバックスの目指すべき進路」まで、これを読めば今のスターバックスがよく分かる、という本になっています。
スターバックス再生物語 つながりを育む経営
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ハワード・シュルツ ジョアンヌ・ゴードン
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