前々から宣伝していました、掲題のイベントに参加してきました。
しかしというか、予想出来たというか、今回参加されたアプリカントは5,6名程度で、説明会主催者側になる、現役の学生及び卒業生の方がその3倍くらいの人数という状況でした。まぁ3校合同のリユニオンの機会だと思えば悪くはないけど、ターゲティングが悪かったような感じです。
香港で日本人向けに説明会をするのなら、当然対象となる人々は香港で働いている人達であり、ほとんどが駐在員。そうするとFull-Timeの説明よりもPart-Timeの説明ですよ、と謳った方が良かったのではないかなと、思いました。
さてそれはともかく、今回以下の学校の説明及びパンフレットを見て、いくつか気付きがあったのでご紹介。
-長江商学院
-中欧国際工商学院(CEIBS)
-中山大学管理学院
-香港大学
-香港中文大学
-香港科技大学
中国・香港の学校同士の説明会なので、対欧米の学校とは違う差別化をしなければいけないため、結構四苦八苦という感じです。当然どの学校も中国フォーカスとかファイナンス強いとか、同じようなポイントを強みとしています。
特にランキングに関していうと、やはりFinancial Timesのランキングを引用しているところが多いですが、Asia No.1とかTop10というとHKUST以外に謳えないとこともあり、ランキングの評価要素毎のランキングを引っ張ってきて学校の強みとしていたりしています。
例えば「Salary Percentage」でGlobal4位、「Increase Career Progression」でAPAC3位、「Placement Success」で香港1位とか...。まぁ差別化は難しいですよね。
という結論ではアプリカントの皆さんにはあまり意味が無いでしょうから...自分の経験からいうと、大学選びは就職や恋愛と同じで、絶対的1位というのはないんです。人によって合う合わないがあるので、HKUSTがランキングのアジアNo.1といったって、合わない人には合わない。だから一番のお薦めはとにかくキャンパスビジットして、出来れば授業参観もさせてもらう。そうすることで数値化して分析が難しい相性の部分で、合う合わないがわかるはず。
どうしてもビジットする時間が取れないのなら、自分の中で評価軸を定めて、それについてWebや日本人学生・卒業生のblogから情報拾って、足りない部分をメールや電話で補って、表にして見比べる。これで各校総論同じでも各論で違う部分が見えてくるはずです。
話は説明会に戻りますが、どの学校の人も「中国・香港で駐在員以外の道を選ぶと給与水準が下がるから、あまりその方向へは進まない」と言っていました。そこは確かに事実なんだけど、入学直前と卒業直後の年収だけ較べてもミスリーディングだというのが僕の考え。実際Financial Timesのランキングでも卒業生へのアンケートは卒業後3年経った人達を対象にしているので、少なくともそのくらいのスパンでみないと。
日本含め先進国でもらっていた給料と中国や香港と較べれば税込みの絶対額で落ちるのは当たり前。そこに物価水準や税額、各種保険料等も加味した上での実質可処分所得で考える必要があります。
さらに転職時のハードルになる3つの要素、職種・国・業界のうち、少なくとも国を変えるわけで、その分初年度は年収は下がって当たり前。でもその後実績を作って会社や上司と交渉していけば、日本国内では難しい早さでの昇進・昇給というのは可能です。
僕の経験(絶対額ベース)で、平均すると毎年20%年収増えました。卒業後3年経過時点の年収でMBA入学直前の年収に追いつき、4年目でそれを15%上回りました。5年目である今年は正直厳しいけど、昨年より5%位はあがる見込。もちろん本当は20%増加させたいけどね。
誰もが同じ事が出来るとは言わないし、MBA無しの海外就職の場合は正直こんな昇進・昇給は難しい(現地採用組は手足動かす人、頭動かすのは駐在員というガラスの天井に阻まれる)と思いますが、こういう事例もありますよ、ということで。卒業直後の年収はまだ経験積むための投資、くらいにみて、リスクを取ってぜひ海外で頑張って欲しいなと思います。