中国での贈収賄が日本の法律で裁かれる事について

なんとも恐ろしい事件が起こりました。というか立件されてしまいました。

フタバ産業元専務を逮捕 中国の公務員へ贈賄容疑:朝日新聞

フタバ産業の元専務(中国現法の元総経理)が中国の税関へ便宜を図ってもらうために賄賂を払ったと言うことで、日本の不正競争防止法違反で立件されたこの事件。中国で仕事をしている人ならみんなぞっとしているはず。

税関を始めとして、中国人との付き合いには多かれ少なかれ袖の下はつきもの。それなしには多大なペナルティを喰らったり、数日で終わるような申請が数ヶ月~数年かかったり、ということが中国では当たり前のように起こりえます。日本の常識、法理はともかく、中国ではそれが商取引慣習であるわけです。もちろんいきすぎた賄賂は中国でも捕まりますが。

今回の件は中国での実情を鑑みず、日本の法規に従って立件逮捕されたということ。これに該当する、中国駐在経験のある方は山ほどいるはず。中国だけではなく、東南アジアではこの手の話に話題は事欠かないので、皆さん戦々恐々としていると思います。これじゃビジネス出来ないよ、と...。

しかしなぜ今になって、フタバ産業だけが立件されたのか、不思議です。