『中秋心意傳送2014』参加

今日は朝から香港影視明星體育協會(扶老)慈善基金主宰の「中秋心意傳送2014」に香港科技大学Alumni Association(科大校友會)メンバーとして参加してきました。

場所は古めの公共住宅が多い、石硤尾邨。『石硤尾邨是全香港首個公共屋邨』と言われるくらい、この辺りの公共住宅はまさに60-80年代の香港経済を支えるために作られた公共住宅。中国からの難民、移民の受け皿としてこのような、今となっては劣悪とも取れるような狭いスペースを提供していたのでした。

今もこんな感じの建物が多く並んでいます。

今日のボランティアは全部で600名ほどで、そのうち科大校友會からは100名程とのことでした。

約10人毎に1組のグループに分かれ、中秋節ならではの月餅他乾麺やお米などの詰め合わせを持って、公共住宅に住んでいるご老人達に配りに行くのが、今回のミッション。

まずは科大校友會メンバーで記念写真をパチリ。

もちろん広東語で全て行われるのですが、今回はHKUST出身じゃないのにつきあってくれる香港人の友人がいたので一安心。

香港の公共住宅事情については2010年の資料が香港中文大学にありますので詳細はこちらをご覧下さい。実に興味深い資料(英語、日本語とハングル)です。これによると香港人の30%が住んでいて、その家賃はHKD1,000~2,500とのこと。2014年時点ではもう少々上がっていそうですが、まぁこんなもんでしょう。住める条件として、低所得かつ資産を余り持っていない、つまり低所得者層向けとなっています。

建物中は、流石に公共住宅だけあって定期的にメンテされている事が窺われ、思ったよりも悪くないです。

お部屋の中は流石に写真撮りませんでしたが、想像以上に広くてびっくり。香港島で一人暮らししている人達がHKD20,000-30,000で借りている部屋の2倍くらいのサイズがありそう。これだったら悪くない、のですが、昔はこの大きさに2世帯(親子孫)6人程度で住んでいたようで、そう考えるとかなり狭いです。今は子供達は巣立ってしまっているのでご夫婦もしくはお一人で住んでいるご老人達をご訪問したわけです。

また部屋の間取りが昨年観たキョンシー映画、『殭屍』にそっくり!っていうかこの映画の舞台が公共住宅だったので、当たり前なんでしょうが。一緒の組だった若い香港人達も同じ話していました(笑)

一応事前の説明で「要らないと言われたら無理強いしないこと」という注意書きがあってちょっとおっかなびっくりなところもあったのですが、皆さん好意的に受け取って頂き、お宅によっては部屋に入れてくれてお茶まで出そうとしてくれた方もいました。時間の関係でお茶はお断りしてしまいましたが。

こんな感じで、ボランティアで来ていることが分かるように参加者全員このTシャツが配られ、着用の上で回ります。もちろん終わった後は参加記念品として持って帰れます。香港影視明星體育協會(扶老)慈善基金が主宰とのことで、主席を務めている曾志偉(エリック・ツァン)の顔ぐらいは見れるかと思ったのですが、残念ながらこんな参加記念の賞状を頂いただけでした(笑)

とはいえ、香港映画などで見掛ける俳優さん何人かは実際参加されていて、見掛けたのは事実。この手のイベントは香港中で行われているので、曾志偉も全部は回れないんだろうなぁと勝手な推測。

広東語がほとんどできないので、友達の通訳無しには本格参加が難しいのがもどかしいのですが、それでも「自分を活かしてくれる地域への貢献」が少しでも出来たらと思い、今回参加してみました。日本人の視点から見ると進め方やロジ回りで改善点は色々見て取れましたが、毎回わたわたしながらもみんなで楽しくおしゃべりしながらボランティア活動を行う、くらいのゆるさがないと長続きしないかもしれないなぁと思いました。

また広東語出来ないため今回の参加は自己満足の部分も小さくないですが、こういう活動をすることで僕の回りにいる人達の心に一石投じられたら、とも思って参加しているところもあるので、今後も出来る範囲で色々参加していこうと思います。