急に政治問題化しはじめた高鐵のイミグレーション

なぜ今なのかが、ニュースを追い切れて無くて分かっていませんが、ここ数日クローズアップされているのが掲題の問題。

西九龍地区に建設中の中国本土との高速鉄道(高鐵)駅において、香港と中国両方の出入国管理所(イミグレーション)を用意しようとしています。これを香港では「一地兩檢」と呼んでいます。これが香港基本法違反の大問題。

羅湖でも香港・大陸両方のイミグレあるし、紅磡から広州への直通列車でも紅磡でイミグレあるよね、と思ったアナタ。これら既存のイミグレは全て「香港側のイミグレは香港内、大陸側のイミグレは大陸内」に設置されていたので、何の問題も無いのです。紅磡でも香港ではあくまでも香港側のイミグレのみ、広州駅(ないしは東莞駅)に着いてから中国のイミグレを通ります(途中下車は不可)。

「一地兩檢」とは、香港内に香港・大陸の両イミグレを設置する事。これは大陸法に基づく大陸側イミグレオフィスが香港内に設置されるため、香港基本法違反で、九龍城以来の「飛び地」を認めることになります。

乗客の利便性を考慮して...というのがその理由なのでしょうが、利便性のために法律ねじ曲げるようでは法治国家(地域)ではなくなり、香港の国際的評価は下がる一方。

香港政府はこの問題に対して対処法を検討中とのことですが、はてさてどうなることやら...。