徒然なるエッセイ

ASCII.jpでの連載に書き下ろしを加えた本書。どういうわけかフォントやレイアウトを固定したいためか、文章を画像でKDPしているため、文字が小さい...そのためアマゾンのレビューでもその点で★や★★のレビューがそれなりにいました。

内容的にはインテルやAMDの単なる失敗作ではなく、黒歴史化しており歴史から無かったことにされたようなCPUについて纏めていて、何が原因で黒歴史化したのかという著者の推測含めて非常に面白く読めました。

僕は常々成功物語よりも失敗物語からの方が学ぶことは多いと考えているのですが、世間的には成功物語を聞きたがる人が多いので、この本は貴重。コンピュータ業界のCPUで圧倒的シェアを誇るインテルでも試行錯誤の末大失敗を何度もしている、という事が本書でよく分かります。実はそれは今をときめくアップルでも、マイクロソフトでも同じ。アップルなんて1990年代は倒産秒読み状態が続いていたので、その頃を知っている人からすると今の姿は妄想にすらならなかったのです。

専門用語などが出てくるので半導体の知識が無い人には読むのは辛いかもしれません。