『わたしはマララ: 教育のために立ち上がり、タリバンに撃たれた少女』読了

2014年にノーベル平和賞を受賞した著者。名前と、タリバンに撃たれた後奇跡的に回復に向かい、その体験を話している、という程度しか知りませんでした。自分の勉強不足が恥ずかしい。

著者はパキスタンに生まれた10代の女性で、父親の影響もありタリバンに撃たれる前から女性が教育を受ける権利を主張していたそうです。ランダムに被害に遭ったのではなく、彼女の影響力を恐れて、タリバンに狙われたということ。本書ではパキスタンが世界で最初のイスラム教国家としてインドから独立した経緯などにも触れていますが、その辺りも宗教や人種の問題から独立したという点を忘れていたか、覚えていませんでした。

そういう時代背景(といっても主な舞台は著者の生きている、20世紀末から21世紀の現在までの僅かな間)を理解するのに、本書は非常に良い機会になりました。教育のために立ち上がった著者の勇気、すごいことだと思います。

本書を読んでいる3月29日、撃たれた後の治療のために英国に渡ったきり一度も帰国できていなかったパキスタンへ、始めて戻られたそうです。なぜ戻れなかったのか、等は本書の発刊後の話なので追い切れていませんが、無事に帰国を果たし、引き続き教育を受ける権利を広げ続けるために頑張って欲しいです。

わたしはマララ: 教育のために立ち上がり、タリバンに撃たれた少女
マララ・ユスフザイ クリスティーナ・ラム
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