財政状況が崖っぷちの日本の状況を打破するために、民衆の支持中心で総理になった政治家を支える若手財務官僚を主な主人公にしたお話。
この小説の中で煽られている財政状況は空想の産物では無く、現在の日本そのもの。そして物語の最後の章も、きっと現実にも起こりえる残念な未来予想図だなぁと思いながら読みました。
日本のような国際的にも影響力のある国の財政破綻は歴史的にもあまりなく、何が起こるのか起こってみないと分からない、ということが、現世利益を求める現状維持派を多く作りだしている要因なんだろうなと、本書を読みながら思いました。