『黒い匣 密室の権力者たちが狂わせる世界の運命――元財相バルファキスが語る「ギリシャの春」鎮圧の深層』読了

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ギリシアの元財務大臣が著者の本書。2010年以降のギリシア危機の真っ最中に火中の栗を拾って、大やけどした方です。

炎上しているギリシアの財政の理由、そしてそれを食い止めようとした経緯と大敗を纏めて書いていますが、非常に濃密で、欧州委員会、欧州中央銀行、IMFのトロイカ体制がいかにギリシアを食い物にしていたのかを暴露。

もちろんご本人の名誉回復のため書かれた側面もあるのでしょうが、それにしても表と裏の顔が違いすぎる欧州の関係者がひどい。どの国でも似たり寄ったりかもしれませんが...。