9月26日深夜から始まった『佔領中環』の中心地、金鐘に昨晩初めて行って来ました。香港大学からの帰り道だったもので、ちょいと寄り道。
中環といいつつなんで金鐘なのかというと、こちらに立法會(日本で言うところの国会)と行政長官辦公室があるため、ここを中心に幹線道路である干諾道を占拠封鎖しているようです。
學民思潮を主体とした香港人達が集まっているところに着いた瞬間、不謹慎ながら1988年の映画『ぼくらの七日間戦争』を思い出してしまいました。映画のキャッチコピー「インチキな大人に宣戦布告」、まさに今の香港の学生達の思いなんじゃないかなと感じました。
写真や動画で見ていても伝わらない熱気、真剣度合い。現場に行かなきゃ分からないですね、やっぱり。行ってよかったです。
中央分離帯にご丁寧に階段を作ってくれています(笑)
寝泊まり用のテント。こちらも支持者から無償提供受けている模様。
「加油」は「がんばれ」の意味。
立法會へ向かう階段には香港中から集まった人々が書いたポストイットで埋め尽くされています。
支援物資はこちらのテントで受け付けています。
結構危ういタイミングで見に行ったようで、マスクとゴーグルしている学生が多く何事かと思っていたんですが、帰ってFacebookやTwitter見ていたら丁度僕のいた時間のチョイ前に警察によるバリケード排除と共にペッパースプレー使用が行われたようです。危なかった。
さらに今朝未明の占領排除で、警察側のやり過ぎた暴力的排除が世界中に知れ渡りました。
両手を挙げて無抵抗で占拠の意思を伝えていた学生に対し、ゴーグルむしり取ってスプレー噴射!ここまでやる必要は無かった。明らかにやり過ぎ。
Hong Kong police use pepper spray in Lung Wo Road clear-out operation: South China Morning Post
こちらの動画はもっと酷い。逮捕した人を暗がりに連れて行って6人で殴る蹴るの暴行。被害者は公民黨の議員だったようで。
香港政府の視点からいえば、世論が学生対迷惑被ってるその他の一般市民という形で2極化し、デモがその他の一般市民の支持を失って自然消滅、というシナリオで流れていたところ。この警察の暴力的な排除行動により、また揺り戻しがあるんじゃないでしょうか。
僕の考える落としどころとしては梁振英・香港政府行政長官が自ら学生と対話をし、結果を約束せずとも学生の想いを中央政府に伝える、と一言言えば良いのにと思います。学生達も梁振英が単なるメッセンジャー以上でも以下でもないことははっきり分かっているでしょうが、対話をしメッセージを伝えるという姿勢を見せることで、振り上げた手を下ろすタイミングが出来ると思うんですよね。
香港情勢、まだまだどうなるかわかりません。