影の総理と言われた、野中広務。彼の半生を綴った本。といっても本人が書いた訳じゃないので、良いことばかりではありません。しかしこれを読めば、野中広務が何と戦い、どのようにして出世の階段を駆け上ったのか、分かります。
その時々で柳のように言い分を変え、まさに政界一寸先は闇のごとく、昨日の敵を今日の友にし、今日の友を明日の敵とするやり方は、混沌とする政局の場面では上手いやり方なんでしょう。ただ本の結びにも有るように、彼自身が新たな価値創造を出来たわけではなく、あくまでも調整役としてその手腕を買われたのであり、政局が安定すると出番が無くなってしまう、という状況になります。
野中広務 差別と権力
posted with amazlet on 07.05.03
魚住 昭
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