『活在西九』イベント

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ジャパナビりえ的香港TV道:深水[土歩]、「活在西九」 - livedoor Blog(ブログ)

りえさんのblogより。現在香港・深水埗にて、建て替えが決まって立ち退きが完了した唐楼にて、そこで暮らす人々の生活や貧困状況を考える、というイベントを開催中とのこと。オフィシャルWebサイトは以下のリンクです。香港社區組織協會がオーガナイザーです。

香港社區組織協會 西九樓計色 Society for Community Organization West Kowloon: Where Life, Heritage and Culture Meet

唐楼とは、昔ながらのエレベータもない低層中華風建築のことで、次々に取り壊されては新しいビルに生まれ変わっています。

昔ながら、と書いたように唐楼の部屋の賃料は安く、そこにどんな人々が暮らしているかは想像がつきます。部屋、といっても丸ごと1室、という意味ではありません。星野博美さんの著書『転がる香港にこけは生えない』にありましたが、1室3ベッドルームの部屋があるとしたら、ベッドルームにそれぞれ鍵つけて「1室」として貸し出したりしている場合が多いのです。1室をHKD9,000で貸すより、1ベッドルームをHKD3,500で貸せばHKD1,500多く儲かる、という発想らしいです。

1ベッドルームを1人で住むならまだまし。そこに2段ベッドを2つ入れて、ベッド毎に「1室」として貸し出している例もあるそうで…。

そして星野さんが1996年当時にそこに住むと言った時も、既に周りの人々に相当止められたようですが、唐楼は「出ていく」ところであって「入っていく」ところではない、という認識が香港人の一般的な認識のようです。

そんな唐楼に、未だ住んでいる人々がいるわけです。もちろん、多くの人は生活保護を受けていたり、高齢者で行き場所がないような人々。

未だ香港にはそういう未解決の陰の部分がある、ということを知ってもらうため、香港社區組織協會がこのようなイベントを企画し、収益金を寄付金の原資にしています。

この手のイベントでつきものの批判に「遊び心でそういう場に訪れて良いのか。他にやるべき事があるのでは?」というのがありますが、りえさんのblogにもありますが、まずは知ること、そしてそこで何かを感じることが大事なのではないかと思います。最初の一歩がなければ、その後のステップも無い訳なので。

僕も香港にいたら是非行きたいのですが、12月28日で展示会は終了だそうで。たぶん行くことは出来なさそうです。残念。

転がる香港に苔は生えない (文春文庫)
星野 博美
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