中国の検索シェアでは谷歌(Google)は2位で、1位はダントツ百度(Baidu)だと言われています。それでも昨年末には百度56%、Google China43%と差が縮まっていたようです。
中国オンライン検索市場でGoogleのシェアが拡大、「百度」との差を縮小:ITPro
僕の中国人同僚達は皆百度を使っていますし、日本人でも中国で働いているマイミク小惠さんも百度しか使わないと言い切っています。
しかし、別の切り口から観ると必ずしも百度優勢ではないようです。以下のblogによると、大学院卒の谷歌利用率は百度の4倍程度だし、またユーザは大都市居住者、つまり高所得者が多いようです。
グーグル中国のユーザー像とハッカー攻撃の実態:中国市場をネットで開拓
ユーザ数が多ければ良い、ということではないことの証左になりそうです。狙う検索者層によっては、百度の検索結果に出てくるより、谷歌の検索結果に表示される方が明らかに有利になりそうです。
出目金魚
外資系企業の対中ビジネスという視点で言うと、他国とくらべると谷歌は苦労しているということは間違いないのではないでしょうか。
両者の財務諸表を見てみましたが、残念ながらGoogleが中国の売上・利益ともに公表していないので詳しいことはわかりませんでした。以下2008年年次報告より。
売上: 21,795,550千USD
純利益: 4,226,858千USD
地域別売上
United States 10,635,553千USD
United Kingdom 3,038,488千USD
その他地域 8,121,509千USD
売上 468,780千USD
純利益 153,625千USD
今後の動向がどうであれ転換点にあることは間違いなく、Googleが中国ビジネスをどのように伸ばしていくのかが注目です。
中国ビジネス経験者として、谷歌はちょっと目立ちすぎたというような気がします。
こーじ
出目金魚さん
お久しぶりです。今は広州に戻られたのでしょうか?
ところで谷歌ですが、中国国内メディアでは、業績不振が撤退の真の原因だ、と報道されているようです。
それも一因なのかもしれませんが、中国メディアが積極的にそれを報道しているところで、眉唾だなぁと感じてます。
完全撤退するにはもったいないほどの巨大な市場ですから、最終的にはどこかで折り合いをつけるのでしょうが、どうなることやら、という感じです。
ただこの件は谷歌だけじゃなく、香港の別件と絡んで個人的に注目しているので、それは別途blogに書く予定です。