『為你鍾情』観ました。

李治廷(アーリフ・リー)、文詠珊(ジャニス・マン)、衛蘭(ジャニス・ビダル)主演、その他は狄龍(ティ・ロン)、張堅庭(アルフレッド・チョン)、劉浩龍(ウイルフレッド・ラウ)、邵音音(スーザン・ショウ)、單立文(シン・ラップマン)、鄒凱光(マット・チョウ)、黎明(レオン・ライ)等。郭子健(デレク・クォック)監督作品です。

郭子健は古き良き功夫映画へのオマージュである『打擂台』を撮った監督さんです。

例によってあらすじは香港電影迷宮さんのblogでどうぞ。

■[見る][香港映画]《為你鍾情》:2010-09-02 - 香港電影迷宮 blog

李治廷は『歳月神偸』で一躍有名になりましたね。衛蘭は歌手として有名ですがこの作品で女優デビュー。正直好みのタイプではないので音楽も聴いたこと無かったのですが、この映画の中ではめがねをかけていて結構可愛かった…めがねっこフェチの僕にはたまりません(笑)ちなみに彼女の所属する事務所の社長が黎明。だからこの映画でも共演なのか、と思ったり。

文詠珊は20年間氷漬けされていたMonicaという名前の役柄で、生き返るなり1980年代後半のファッションでスクリーンの中を動き回ります。なんか懐かしい感じ。日本の1980年代後半、プレバブルの時期って原色つかった派手なファッションが流行っていたと思いますが、香港でも同じなんですね。

彼女は当時張國榮(レスリー・チャン)の大ファンという設定で、20年間手つかずに保存されてきた彼女の部屋も張國榮のポスターなどで埋め尽くされてます。80年代後半の中高生の家ってだいたいポスター貼っていたなぁ、と思い出しました。今どきの子はそんなことしないんだろうけど。

客演として出ていた黎明は李治廷の20年後の姿。確かに面長な所が似ています(笑)この映画では彼は80年代のカッコしてディスコで踊ったりして、がんばってます。そして張國榮の曲も披露してくれます。

なぜ文詠珊がMonicaという役名だったのか。それは彼女が好きだった張國榮の曲から取ったから。そう、『Monica』なのです。この曲、日本人としては吉川晃司を思い出すのですが(笑)、香港では張國榮がカバーして大ヒットしているのです。なので黎明も『Monica』を熱唱。それから『一片痴』も。この2曲がこの映画の陰の主役です。

郭子健監督、今回は1980年代後半のポップカルチャーと張國榮へのオマージュを映画で表しました。この映画は本当に張國榮への愛で詰まっていて、黎明が『一片痴』を歌っているとき、思わず泣きそうになりました。張國榮を思い出しながら…。

これまた日本での公開は多分ないだろう、と思うくらいの純然たる香港映画ですが、香港映画好きな人には是非観て欲しい一本です。