『中国人一億人電脳調査―共産党より日本が好き?』読了

以前読んだ『中国人の本音』同様、中国のネチズンの意見を採り上げながらまとめた本です。

但しこちらは『新浪微博』にてアカウントを取り、そこから直接人民に質問を投げかけたりして行った調査を元に、現代中国人ネチズンの事を深く掘り下げています。

印象に残ったのは、中国人というのは非常にプラグマティックな考えを持っていて、そこが日本人含む外国人になかなか理解されにくいということ。例えば反日デモを行う若者達は右手にプラカードを、左手に日本ブランドのデジカメを持っていたりします。これは「反日は反日、でも日本の高性能なのでこれはこれ」という使い分けを普通にします。

よく言われる「上に政策有り、下に対策有り」も同様。一見相反するようなことでも清濁併せのむのが中国人。これが本質であり、それを理解しないと、いつまで経っても中国人の心情を理解するのは難しいでしょう。

非常に好著で、ためになりました。

中国人一億人電脳調査―共産党より日本が好き? (文春新書)
城山 英巳
文藝春秋
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