『経済大国インドネシア - 21世紀の成長条件』読了

中国の次はインド、その次はインドネシアが経済大国としてくるだろう、というのが、海外との仕事をしている人の中で認知が高まっています。

なぜ既に日系企業が多数進出しているベトナムやタイではなく、インドネシアなのか。大きな理由として、2つ。1つは政情が安定してきたこと。共産国家であるベトナムや年中政争が起こっているタイよりも、今はインドネシアの政情が安定してきて、安心してビジネスを行える環境が整いつつあります。

もう1つが、人口規模。意外に知られていませんが、インドネシアは人口大国で世界4位。現在2億3千万以上の人口を抱えており、まだ多数が低所得層に属しますが今後中所得層が増えるのは間違いなく、資源大国から消費大国へ移行する過程にあります。

こうしたことが、まだまだ日本では知られていないため、インドネシアに長年関わってきた著者は本を記したそうです。

インドネシアの戦後史から経済史まで、網羅的に書かれていて、非常に貴重な本です。中国に乗り遅れた人はインドネシアを先取りするのが良いかもしれません。

経済大国インドネシア - 21世紀の成長条件 (中公新書)
佐藤 百合
中央公論新社
売り上げランキング: 1670