『東電OL殺人事件』に続く続編。前作の最後、無罪判決が一審で出た後の記録を書いています。
検察は直ぐに上告すると共に被告がオーバーステイで国外退去になる前に身柄を拘束しようとあの手この手を使っていたそうです。一審の後はあまりメディアにも出なかったのでこれらの経緯は全く知らず。勉強不足でした。
本作品では被害者と被告よりも、この裁判に係わった人達に注目しています。被害者の特異性により、係わった人達の本性が暴かれるような、そんな感覚を持ちながら筆を進めていったようにみえます。
結局二審有罪、最高裁では被告弁護団の上告を却下、無期懲役の有罪判決が確定しましたが、今年6月7日に再審請求が認められ、元被告は釈放、のちに国外強制退去となりました。このニュースを見て、この2冊を読んでみようと思ったわけです。