『金雞sss』観ました。

吳君如(サンドラ・ン)主演、その他に黄秋生(アンソニー・ウォン)、甄子丹(ドニー・イェン)、薛凱琪(フィオナ・シッ)、王菀之(イヴァナ・ウォン)、詩雅(ミシェル・ワイ)、杜汶澤(チャップマン・トー)、古天樂(ルイス・クー)、陳奕迅(イーソン・チャン)、鄭中基(ロナルド・チェン)、張家輝(ニック・チョン)、梁家輝(トニー・レオン・カーフェイ)、黃子華、錢嘉樂(チン・ガーロッ)陳冠希(エディソン・チャン)、黃偉文、余文樂(ショーン・ユー)、張敬軒(ビンス・チャン)、曾國祥(デレク・ツァン)、黃百鳴(レイモンド・ウォン)、盧海鵬、盧覓雪、張兆輝、蘇永康(ウィリアム・ソー)、詹瑞文、江美儀、吳若希(ジニー・ン)、林宜芝、蔚雨芯等出演。鄒凱光(マット・チョウ)監督作品です。

前作、前々作である『金雞・金雞2』同様、香港が誇る大スター達がこれでもかというくらい出演してます。甄子丹は自らの出世作、『葉問』を自らパロディしてるわ、古天樂は自ら「中国のニセ古天樂」を演じるわ、相変わらずぶっ飛んでます。もちろん今作品でも『獅子山下』は歌われます。

前作から9年。その間香港も大きく変わりました。娼婦だった阿金(吳君如)は出世してやり手のママさんに。そして服役中だったヤクザの親分(張家輝)を通じてこの10年近くの香港の変化を描き出しています。香港の風俗はもちろん、今作品では日本の一風変わった(?)風俗も出てきます。そのシーンを通じてとうとう陳冠希が香港映画にも復帰です。やや複雑な気分でした。

本作品はIII級片ではありませんし直接的なエログロナンセンスなシーンがあるわけではありませんが、内容的に香港以外のマーケットは一切考慮してないように見えます。そんな映画に、カメオ的な出演が多いとは言え、これだけの大スター達が出まくるというのも、香港映画の魅力でしょう。

今回の作品の前半半分は香港の風俗の今、という感じですが、後半は香港社会がこの10年ほど、というか中国への返還後に抱え始めた多くの「緊張関係」を上手く風刺しています。だから香港の直近の歴史を知らないと楽しめない、香港人による香港人のための映画なのです。

そんな世知辛い世の中でも、柔軟に対応して生き抜いていく、阿金の強さが香港人を代表していて、大受けするのでしょう。香港が好きな人には超オススメ映画です。

最後の最後で、サプライズゲスト出演がありますが、これから観る方もいるでしょうから、上記出演者の中にはあえて名前を書いていません。観てからのお楽しみ、ということで。