本日で占領74日目。いよいよ明日12月11日香港警察により違法占拠されている金鐘の完全撤去作業を行うと、アナウンスが出ました。僕のblogで本件を扱うのもそろそろ最後になりそうです。
撤去に関してはバス会社による撤去の申請があり、高等法院が金鐘の一部幹線道路の占拠禁止命令を出したことが根拠になっています。しかし今回警察は占拠禁止命令で指定されていない部分も含めて全て強制排除をすることを明確にしています。
ちなみにバス会社だけではなくトラム会社も随分と営業妨害を受けた状況であるにもかかわらず、撤去申請を一切していなかったそうです。面白い対比です。
さて、雨傘革命は必ずしも多くの市民の支持を得たわけではありませんでした。小売り系のビジネスで被害を被った人も多いし、何より日々の通勤などが渋滞やMTRの混雑でうんざりしていた人も多いです。
他の地域のデモと比べてもあまり意味は無いのでしょうが、それにしても香港の民主化デモはきわめてユニークで、警察との衝突によりけが人はそれなりに出ましたが、死者が出るには至っていないのは不幸中の幸いなのかもしれません。
警察のアナウンスを受けて昨晩から既に一部自主撤退を始めています。
いつぞや日本で流行った言葉じゃないですが、「いつやるの、今でしょ!」という言葉がここに。
雨傘革命を全面否定している人達と少しでも支持している人達の間には深い溝があることが今回分かりました。これは宗教戦争のようなもので、どちらも正しく、また正しくない。永遠に埋まることがない溝のように見えます。なのでこの溝について話をするのはお互いの信頼関係にひびが入るだけかもしれません。
『香港の民主化デモについて その4』でも書きましたが、今回の雨傘革命はまるで邦画『ぼくらの七日間戦争』のようでした。また映画の主題歌、TM NETWORKが歌った『SEVEN DAYS WAR』が非常に今回の状況とシンクロしていて、興味深いなと思い直しました。歌詞についてはこちらをクリックの上、見て頂ければと思います。
7日どころか74日も占領が続くとは誰も思わなかっただろうけど...。