徒然なるエッセイ

ワシントン・ポスト紙がかなり力を入れて、2016年の大統領選の直前に出版したこの本。ドナルド・トランプ候補（当時）にもインタビューをした上で、関わりのあった方々への多数のインタビューや記事を元に調べ上げています。

これを読むと、後半の『アプレンティス』以降のトランプ氏のビジネスのやり方、つまり自身をブランド化するというやり方自体はそもそもそれ以前の不動産開発事業者だった頃からその片鱗を見せており、虚実の差が激しい人物だなと思いました。もちろん、ご本人はブランディングのため、そして自己の虚栄心を満たすため、敢えて「虚」を創り上げているのですが。

稀代のマーケターだなと思う一方、ご自身の「思想」や軸が見えないので、米国大統領としてどうなのか？という疑問が残ったまま読み終えました。