『競争力』読了

楽天創業者の三木谷さんが、お父様で神戸大学の元教授の三木谷良一さんと日本の競争力について議論しながら纏めた本。

本書発刊後お父様はお亡くなりになったようですが、これは非常にいい親孝行だったんじゃないかなと思いました。それにしても親子でハーバード留学していたとは...その時点で普通の親子ではありませんね。

楽天というバックグラウンドのためか、三木谷さんはITの活用を競争力向上の一手としてかなり力説していました。逆にお父様は息子の言説を保管する役割中心で、あまり全面に出てこなかったのはちょっと残念な気がします。

また教育システムを改革しないと根本的に日本が立ち後れたままという認識自体は僕も同じではありますが、現行システムは最大公約数の人数に読み書きそろばんを教えたという点では良いと思うので、大学以上の高等教育を中心に改革すべき、と個人的には思います。このあたりを三木谷さん自身はエリート教育法を万民に施すような事をイメージしているようですが(旧制高校のリベラルアーツなど引き合いにしているため)、エリート教育とそれ以外はすっぱり分けた方が良い、と僕は思います。

競争力
競争力
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