『世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち』読了

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ブラッド・ピットが出演した映画『マネー・ショート 華麗なる大逆転』の原作本で、『ライアーズ・ポーカー』で大ヒットデビューをした作家、マイケル・ルイスによる2007-2008年のサブプライムローン問題を取り扱ったノンフィクション。

元々デビュー作で自身の債券トレーダーとしての経験を書いていました。本作ではその時債券売買で市井の人々からかけ離れたリスクを取って金儲けをするウォール街への批判のつもりで、この暴露本により投資銀行、債券トレーディングの栄華が終わることを期待していたようです。が、実際にはこの時の債券関連デリバティブがサブプライム債に繋がっていくため、改めて筆を執ったとのこと。

本作品ではサブプライム債が盛り上がっている中で敢えて逆張りしていた少数の人達を主人公に話を進めています。もちろん実名、実在する一握りの「勝者」です。それがタイトルに現れているわけです。

本書では債券デリバティブについても平易な説明で、読む流れを止めないよう工夫されていて非常に読みやすく、この時のウォール街の動きがこれまで読んできた敗者の弁とは異なる形で浮かび上がってきて、非常に面白く読めました。