桁数の多い通貨、といえば、その代表格だったのはイタリア・リラ。今ではヨーロッパの多くの国々がユーロを導入し、イタリア・リラも消えてしまいましたが。イギリスに住んでいた時や、ヨーロッパの国々を旅行した時には、街角の両替屋さんに各国の国旗と為替レートが表示されている様子は、街の風景の一部としてすっかり溶け込んでいたように思いますが。両替屋さんの電光掲示板もイタリア・リラの所だけは桁が足りなくて、横に0がいくつか書き足されて(笑)いたように記憶しています。
さて、同じく桁数の多い通貨の代表選手だったトルコ・リラですが、デノミを行ったようです。デノミといえばブラジルやアルゼンチンの専売特許のように思い込んでいましたが、トルコ・リラも結構激しいようでして。百万リラを1リラにしたようです(新 1 リラ=旧 1 million リラ)。
実は筆者が現在住んでいるインドネシアの通貨ルピアも、そこそこ桁数の多い通貨です。現在のレートは1US$=9500ルピア前後。仮に100ドル両替すると、95万ルピア(笑)になります。ちなみに現在流通している通貨はこんな感じ。
紙幣: 10万/5万/2万/1万/5千/1千
硬貨: 500/200/100/50/25 (よく目にするのは100ルピアまで)
現金はATMで引き出すことがほとんどなのですが、数年前に発行された10万ルピア札には対応していない機械も多く、例えば百万ルピア(=約11,000円)引き出そうとすると5万ルピア×20枚。これは結構かさばります。これでもまだマシな方で、5万ルピア札が発行される前は2万ルピア札しかなく、1990年代末にジャカルタにいた駐在員の話を聞くと「財布に入りきらないので輪ゴムで留めて持ち歩いた」(爆)とのこと。いわゆる、アジア通貨危機の頃の話ですね。
そんなわけで、何人か集まって食事をすると(特に酒を飲むと)、すぐ勘定が3百万とか、4百万とかになります。最初はおいおい、と思いましたが、今ではすっかり慣れました。
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