2004年6月アーカイブ

この週末は特に予定を入れず、のんびり過ごすことにしていました。それでもずーっと家にいても仕方ないので、昨日はゴルフの打ちっぱなしで汗を流して、その後カルフールでいろいろと買い物をしました。筆者のアパートには鍋や皿、包丁といった台所用品が全然無かったのですが(アパートによっては付いているのですが、うちは付いていなかった)やはりある程度は揃えておかないと不便なものです。

鍋とフライパンは取り敢えず「大は小を兼ねる」ってことで一番大きいものを選びました(笑)。実際、特に小さいフライパンって使い勝手が悪くて、熱の通りも良くないから、結局目玉焼きを焼くくらいにしか満足に使えなかったりするし。筆者の経験ではフライパンは絶対でかいのじゃないと駄目!包丁はあんまり切れそうなのが無かったのですが、一応「Made in Japan」と書かれた包丁を購入(印刷が不鮮明でちょっと怪しい雰囲気 ^^;)。あとはフォークとスプーンを購入。ナイフはインドネシアではあまり使わないので買わず。こちらでは右手にスプーン、左手にフォークを持って、物を切るのは右手のスプーンの役目なのです。

そして今日は、以前からずっと行ってみたいと思っていた場所に行くことにしました。市内北部のコタ駅の近くにある「Pasar Glodok」と呼ばれるエリアです。ここはジャカルタの秋葉原というような感じの場所で、一帯に電気製品、カー用品(カーステレオとか)、パソコン(HW、SW、周辺機器)、CD、DVDなどを扱う店が無数に存在しています。SW、CD、DVDは違法コピーっぽいものがほとんどですが(苦笑)。

今日は約2時間ほど探検しました。一日ではとても回りきれない、という話は聞いていたので、今日のところは雰囲気とか、だいたいどんな店があるかを把握することだけに専念して歩き回りました。

・パソコン屋が多い、オーディオも充実

秋葉原もそうですが、家電店よりもパソコン店の数の方が多いような印象を受けました。普通にパーツやマザーも売ってました。CDR、DVD-Rのメディアはスピンドルに刺さったまま店先に並べてあって、それをばら売りしてくれるようでした。あとはマザーやディスプレイを修理?している光景もちらほら。なんか半田のにおいがするなーと思ったら、マザーボードに半田ごてを当てて何やらやっています。この国は電源が不安定なので、おそらく電源系のコンデンサか何かが壊れたのかもしれません。筆者もマザーのコンデンサを自分で交換したことがありますが、自分以外でそういうことをやっているのを見たことが無かったので、ちょっと嬉しかった(爆)。

あと意外だったのがオーディオ店が結構あったこと。店先にでかいスピーカーを並べたり、店内に大画面テレビとシアターシステムを置いたり、と結構本格的。アンプは日本製が多かったですが、スピーカーは日本製からアメリカ製、欧州各国製のものまで品揃えも豊富。ちょっと驚きました。実は前から興味はあったのですが日本にいたときは住宅事情もあって断念していました。この機会にチャレンジしてみようかな・・・。ただこの国は前述のように電源が不安定なので、オーディオをやるなら電源対策が必須
だろうと思われます。

・DVDは5000ルピア

違法コピーだと思いますが、あちこちで売られていました。ちらっと見ただけですが、洋画、香港映画、日本のアニメ、あとはAVっぽいものも。値段は1枚5000ルピア(約65円)らしいです。ううむ・・・。

・無線機屋もある!

今日は2店しか見つけられませんでしたが、この国ではアマチュア無線が盛んだという話なので、きっと他にも店があるはず。次回は無線機屋を探してみようと思っています。ちなみに今日見つけた2店は、ひとつが普通の電気屋さんでKENWOODのV/UHF無線機も陳列だけはしてあったというところ、もうひとつはALINCOの専門店?で、陳列してあったリグはHFからUHFまですべてALINCO製。他にはダイヤモンド製のアンテナやローカル製の電源も置いてありました。DAIWAのモービル用マイクや、アドニスのマイク変換ケーブルが置いてあったのは驚きました。

まぁそんな感じで。真空管や半導体、コンデンサなどを扱うパーツ屋さんも存在するらしいのでまた機会を見つけて探検してみたいと思います。

ここにも何度か書いていることではありますが、筆者は旅行が大好きです。世の中には少なからず旅行好きな人がいると思いますが、筆者の場合、行き先にどういった物があるかということより、これまで行ったことの無い場所に行くこと自体に大きな価値を見出しています。もちろん、行先にある史跡がどれだけ歴史的に意味を持っているか、行先にどういった美味しい料理があるか、などというバックグランドも大切ですが、筆者にとってはとにかく「違和感を感じられる場所に」自分が存在しえるという事実を認識するだけで、何故か心がわくわくしてしまいます。要は、筆者は現実逃避が好きなんです。単なる身勝手なやつ、なのかもしれません(爆)。

東京に住んでいた時は、山梨方面の温泉に行ったり、埼玉の山の中に行ってみたりといった、手軽な現実逃避をしばしばしていました。そして年に1回程度は海外旅行という、いわば究極の現実逃避をしていました。ところが現在、ある意味で「違和感を常に感ぜざるを得ない場所に」自分が存在せざるを得ない状況になっているわけです・・・。さてそうなると、筆者の現実逃避癖を満足させるには一体どうすれば良いものなのか。解を求めるのが困難になりつつあります(苦笑)。

そんな当地での現実逃避の一つになりえるかもしれない新イベントが今週末に一つありました。インド洋での海釣りです。筆者は中学生の頃にブラックバス釣りくらいしかやったことがなかったので、まぁいろいろと大変でしたが(思った以上に体力も使います)、小職を連れて行ってくれた釣りの師匠の手助けもあって、6キロのロウニンアジを一匹釣り上げることができました。ブラックバス程度の感覚しか今までに持ち合わせていなかったもので結構本気で腰が抜けました。

釣り自体も魅力的だったのですが、インド洋の早朝の星空、朝焼け、凪の海、そして夕焼けを堪能することができたので、これはもう、至福の時間でした。師匠いわく「これは釣り人の特権だからねぇ」とは、まさにその通り。ほんの数ヶ月前は、まさか自分がここでこんな経験をするだろうとは予想もしていませんでした。今ももし日本でこれまで通りに働いていたとしたら、おそらくこの経験は一生しないまま終わったでしょう。そう思うと、ちょっと今の自分が恵まれているような気がしてきました(笑)。違和感のある土地で、更なる違和感を求める・・・。このままエスカレートすると、どうなってしまうことやら。

ジャカルタには日本人が多く住んでいるということは、こちらに来る前に聞いていたのですが、事前に想像していた以上に日本人が多く、また同時に日本人向けの店舗(日本料理店、居酒屋、日本の食材を扱うスーパーなど)も豊富にあります。これまで訪れた街の中でも充実度は最高レベルだと思います。日本人にとっては住みやすい町ですね。欲を言えばこれで酒がもう少し気軽に(=安く)楽しめれば言うことはないのですが・・・。

仕事を通じて、また会社の上司を通じて、多くの方々にお目にかかりましたが、年齢的には20代の独身の方というのはほとんどおらず、若くても30代前半、多いのは30代後半から40代後半といった感じです。おそらく、こちらで日本人に求められることが、工場の管理とか、現地法人の立ち上げとか、技術指導といった仕事なので、どうしてもある程度の経験を得た方が家族と一緒に赴任するというケースが多いのだろうと思われます。

そのせいだろうと思うのですが、そういった日本人向けの店舗やゴルフ場などに行くと、しばしばBGMで70年代の曲がかかっていることがありまして。懐メロ好きの筆者にとっては嬉しいものです。先日も日本料理店を訪れた際も、高橋真理子らしき声(ペドロ&カプリシャス時代の曲かもしれない)が聞こえてきてなんとも言えず嬉しい気持ちになりました。あとは当地で小椋佳を耳にすることができたら嬉しいんだけどなぁ。

そんなことを考えていたら聞きたくなってしまい、以前日本のBSで放送された小椋佳コンサートを鑑賞してしまいました。鑑賞しながらビールを飲んでいたら気分良くて結構酔っ払ってしまって(笑)。それが終わったあと、そのまま懐メロMP3集の中から適当に再生してみたところ、その曲はさだまさし。しかもたまたま最初にかかった曲が「親父の一番長い日」で、長すぎたので2番が終わったところでスキップ。そうしたら次の曲が「精霊流し」で思わず聞き入ってしまう。その次の曲が「償い」で、聞き入りながら酔いもすっかりさめてしまいました(爆)。この曲、本当に暗い・・・。でも好きなんです。他の人と一緒に聞ける曲ではありませんね、一人でしんみり聞くのが良いかも(笑)。

インドネシアは本日祝日です。早朝からグヌングリスという風光明媚なゴルフコースに行ってきました。が、景色を味わう余裕はまるで無し。球をいくつ無くしたやら・・・。夕方アパート帰ってきてからは、NHKの衛星放送で日本のニュースを見ていました。長崎のこと、三菱自動車のこと、そして年金法案のこと・・・。その昔、岡林信康が「いい年さらしてプロレスごっこの政治家先生」と歌っていましたが、それから数十年経っても、やっぱり似たようなことが起こっているんだなぁーと思いながら。

一つ前のエッセイにも書きましたが、先月下旬、日本に一時帰国していました。実家がある三重県の伊賀上野に帰ったときのこと。親父は単身赴任中で、妹は夜の仕事(と書くと変ですね、塾講師なのです)なので、残りの家族4人でなじみの寿司屋に夕食を食べに行くことになりました。店の人が忍者の格好をしていたりして、ちょっとびっくり。出前のお兄さんも忍者の格好らしい(笑)。最近、伊賀上野は観光に力を入れてるようで、こういう街ぐるみの取り組みも行われているとのこと。

食事はおいしくてボリュームもたっぷりで大満足。その食事が終わった後のこと、量が結構多かったこともあって母と祖母はメインのお寿司を少し食べ残してしまいました。そうなると「入れ物をもらって持って帰ろう」などと二人で話し出します。確かに旨い寿司だったので勿体無いのはわかるのですが・・・、おばさんがふたり集まるとこんなもんかなぁと筆者と祖父は半ば呆れ顔。デザートを持ってきてくれた店員さんにお願いして、屋台なんかで使う透明のパックをゲット。お寿司や、かんぱちの煮物をガツガツ詰め込み始めます。

このおばさんたち、しょうがないなぁと思いながら見ていましたが、その時、ふと気づいたことがありました。このおばさんたちは、お寿司の飾りについていた楓の葉も一緒にパックの中に入れていたのです。この感覚は、男の自分にはないものだなぁと。ガツガツ詰め込んだだけのパックよりは、少しは見栄えがします(笑)。言い訳になります(爆)。おもしろいものだなぁと。

自分もたいした人間ではないかもしれませんが、こういう些細なことでも、何か人間らしいアピールが出来ればと。意識して出せるものではない、自然な何かを出せればと思いつつ。NHKニュースは終わって、窓の外のジャカルタの街もすっかり夜景になってしまいました。

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