「NHK映像ファイル あの人に会いたい」という番組を今日偶然見ました。もしかしたら今までにも見たことがあったかもしれないのですが、今回見たことをわざわざここに書くのは、取り上げられていた人が滝沢修さんだったからです。
え?知らない??(苦笑)滝沢修といえば宇野重吉と並ぶ、日本の歴史に残る名俳優です。ともに劇団民藝の設立時のメンバー。え、宇野重吉も知らない???(爆)そういう人は罰として「ルビーの指輪」を百回歌ってください。前にも書いたかもしれませんが、最近、寺尾聡の容貌が確実に宇野重吉に近づいてますね。
それはさておき、滝沢修さんですが、銀行家の息子として生まれ、旧制開成中学卒業という恵まれた環境に育っていたというのは知りませんでした。戦中に投獄されたり、出獄後は食料を確保するために自分で畑を耕していた経験もお持ちだとか。そういった様々の経験が演技に厚みを持たせたのですね。お芝居の映像や、過去のNHKでのインタビュー映像などを交えながら、なかなかうまくまとまっていました。偉人の伝記を読むように楽しめます。今後はどんな人が紹介されるのか、楽しみです。
高校、大学と演劇に興味をもっていたぼくにとって、大変懐かしい名前です。
滝沢修(有名人なので敬称は省略します)の品の良さは育ちの良さでもあったのですね、知りませんでした。
寺尾聡(この字で「あきら」と読ませるのは珍しい)は年を追うごとに渋い役者になっていきますね。すでに父、宇野重吉を超えたとぼくは思います。
霜月18日秋晴れの巴里より
>ムッシュ岩本さん
まさかこのエッセイにコメントが付くとは思っていませんでした(笑)。番組の中で、小学生の頃は絵を描くのが好きで、将来は画家になりたいと思っていた、というエピソードも紹介されていました。
役者さんに限らず、いろんな経験をされている人からは、何かあふれ出すものがありますね。
生前の滝沢修さんの舞台を生で見れたのは今でも私の財産です。平成4年頃で池袋で観た木下順二作「巨匠」でした。役どころはある企業の経理係の老人(実は俳優)で、戦中は知識人狩りが存在し、今まさに、自身の名誉のために、ゲシュタポの前でマクベスの短剣のくだりを見事に演じきり、経理係でないことを自らの演技で主張し、銃殺されてしまう、、。THE民藝滝沢修ワンマンショーといった感じでした。強烈な存在感、今でも脳裏に焼きついてる。70代後半?だと思いますが、バクテンできるよこの人は!と思えるくらいの肉体力を感じた。あんな俳優は今はいませんね。仲代達矢がかろうじてかもしれませんね。三國連太郎、緒方拳、渡辺謙が束になって闘ってちょうど滝沢さんに匹敵する(笑)位の感じです。
ルビーの指輪さえ知りませんよ、今の子供達。もう26年も前ですから。
新平家物語の後白河院の重厚な演技にすっかり魅せられました。
筆者は実は芝居の方はどちらかというと専門外なのですが、このページへのアクセスが多いようなので調べてみたら、今日現在googleの検索で、
「滝沢修 寺尾聡」で1位
「滝沢修 宇野重吉 寺尾聡」で2位
ということが分かりました(爆)。びっくりです。