【202】クレジットカード偽造への自己防衛(1)

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最近、日本でキャッシュカードの組織的な偽造が発覚し、問題になっています。フランスのようにICチップ付きのクレジットカード・キャッシュカードが浸透している国もありますが、これはごく例外的で、現在主流の磁気式カードは、専用の機械を使えば(購入すること自体もそれほど難しくない)残念ながら簡単にコピーが出来てしまいます。

磁気式のカードであれば、キャッシュカードもクレジットカードも、技術的には同じ方法でコピーできてしまいますが、今回は特にクレジットカードの偽造に着眼して書いてみたいと思います。

クレジットカードをコピーすること自体は簡単であるとしても、ではどうやってコピー元となる本物のカードを手に入れるのでしょうか?ジェネレータを使って番号自体を作り出してしまう、といった手口や、日本でのキャッシュカード偽造の事例のように(貴重品ロッカーを開けて、なんていう大胆な手口には驚きましたが・・・ ^^;)実在するカードの情報を何らかの手段でこっそり吸い出す、といった手口があります。ちなみに現在、全世界的に流行っているのは、加盟店でカードを利用する際に、こっそりそのデータを拝借するという手口です。具体的には、レジや認証端末に専用の機械を直結し、カードが使用される度にデータがどんどん吸い取られていく、というような手口です。こうなると、カードを扱っている店員も全く気づかないまま、犯罪の片棒を担がされてしまうことになります。このようにしてデータだけを拝借する手口をスキミングと言い、外国では結構前から問題になっていました。

スキミングにしろ、ジェネレータを使ったにしろ、実際にカードが偽造され、そして使用されてしまうと、突然身に覚えの無い請求が来るわけです。私の知り合いでも、インドネシアでしか使ったことの無いクレジットカードに、オーストラリアの加盟店から請求が来た、というケースがありました。驚くのも無理はありませんが、前述のように現状の技術水準ではどうしようもないのです。そういう場合は冷静に、カード会社にすぐ連絡し、自分はそのカードを使っていない、ということを淡々と主張しましょう。つまり、明細書には必ず目を通し、怪しげな請求が立っていないか確認しておく必要があるということですね。まぁ当然と言えば当然ですが(^^;)。

スキミングに遭わないために、なるべくクレジットカードを使うのを控えている、という方もいらっしゃいますが、それでは何だか本末転倒な気がします。それに、カードを使わない=現金を持ち歩く必要がある、ということですから、逆に余計なリスクが増えていることにもなります。まぁせいぜい「あまりにも怪しげな店で使うのはやめる」「小額決済の場合は現金で済ませる」といった対応が現実的なのではないかと思います。

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このページは、もりもりが2005年2月21日 23:32に書いた記事です。

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