【204】カードの焦げ付きが11兆ルピア

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こちらには「じゃかるた新聞」という日刊の日本語新聞があり、日経新聞衛星版と合わせて、筆者の貴重な活字情報源となっています。じゃかるた新聞は日本の情報だけでなく、インドネシアの国内事情も掲載しています。ローカルの情報を日本語で読めるのは大変ありがたいですね。

そのジャカルタ新聞にこんな記事が載っていました。2004年1年間で、インドネシア国内の銀行が発行したクレジットカードの利用総額は11兆7千億ルピア(日本円で約1,439億円)で、そのうち8.7%(1兆200億ルピア、日本円で約125億円)が不良債権化しているとのことです。これはすごい比率ですね・・・。与信が甘い(というか、いい加減?)なんでしょうね、きっと(苦笑)。

カードから話はずれますが、インドネシアでは現在、二輪車を購入するためのローンが貸付を延ばしています。これが二輪車業界の活況に一役買っているのですが、上記のような状況を見ると、ちょっと心配になってきます。中国市場の二の舞になるのではないかと・・・。中国では最近自動車販売が頭打ち気味なのですが、その原因として、自動車ローンの焦げ付きが急増し、金融業者が与信を厳しくしたために、結果として自動車販売の伸びが鈍化した、という見方があるのです。インドネシアでは同じような事態に陥らないことを祈るばかりです。

ちなみに2004年1年間でのクレジットカード発行枚数は550万枚だったとのこと。御参考までに、2003年時点でのクレジットカードの国内シェアは以下の通り。

1. CITIBANK 28.9%
2. BNI 14.9%
3. BCA 13.2%
4. BII 10.7%
5. Bank Mandiri 7.6%

上記の他にはGEキャピタル、アメックスも進出しています。また日本の某大手流通系カード会社も、現地事務所を開設し、自社ブランドカードの発行を目指して準備中です。JCBもオフィスがありますが、カード発行業務は行っていません。加盟店開拓と、デンパサールのJCBプラザの管理をやってるだけではないかと。ちなみに、この国ではクレジットカードの発行は銀行にしか認められていないため、例えばアメックスの現地法人名はAmerican Express Bank Ltd.となっています。面白いですね。

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このページは、もりもりが2005年2月24日 21:20に書いた記事です。

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