【13】from the new world

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時に「新世界交響曲」という表現がされていることがあるようです。ドヴォルザークの交響曲第9番のことですが、新大陸(=アメリカ)の広大な大地のイメージにも確かに似合っている部分があるのかな、とも思いますが。

しかしこの交響曲の題は「新世界より」です。ドヴォルザークの故郷はボヘミア、つまりチェコです。彼はアメリカに渡って、アメリカ滞在中に祖国に想いを馳せながらこの曲を書いたと言われています。確かにアメリカ先住民の民謡の節などが含まれているという指摘もありますが、彼が「ボヘミアの心をアメリカの歌で歌ったまでだ」という言葉を残している通り、これはボヘミアの広大な大地、東欧の果てしなく広い平原、自然を表現した曲であったに違いないと個人的には考えています。

とってつけたような話で恐縮ですが、今日、地元の国立でコンサートがありました。ウラディミール・アシュケナージという指揮もピアノもこなす素晴らしい音楽家が、チェコフィルと共に一橋大学でコンサートを開いてくれたのです。久々のクラシックでしたが、やはり胸にずんと響くものがありました。

スメタナのモルダウから始まり、モーツァルトのピアノコンチェルト27番(これはアシュケナージ氏が弾きました)、そしてドヴォルザークの9番となったわけです。ちなみにアンコールはスラヴ舞曲の10番という。モーツァルトはおいといて、とりあえず東欧ずくめのコンサートでした。

一橋大学構内の兼松講堂で行われたのですが、昨今の計画され尽くしたコンサートホールの、ある意味人為的な響きとは違い、すっきり切れの良い響きでした。それほど大きくない規模であれば、こんな感じのさっぱりした音もまた素晴らしいなと。

更にとってつけたようで恐縮ですが、今週末から休暇を頂いて久々のヨーロッパに行くことにしています。ベルリンでたまたま同時期に旅行中の友人と落ち合う計画をしているのですが、彼はその前にプラハに行くとのこと。羨ましい限りです・・・。僕も二十数カ国を回った身ですが、その中でもプラハはベストポイントなのです。

これをきっかけに、またクラシックへの接触の機会が増えればいいなと考えております。BGMは「無き王女のためのパヴァーヌ」(ラヴェル)でした。

PS、ラヴェルってのはボレロを書いた人ね。あと「展覧会の絵」の編曲も彼がやってるんです。だから「展覧会の絵」に関してはムソルグスキーだけでなく彼の名前も合わせてひも付けしてあげる必要があるかと思います♪

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このページは、もりもりが2001年10月31日 23:06に書いた記事です。

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