先週末のことですが、帝国ホテルのレインボーラウンジでお茶する機会を得ました。正確には軽くビールを飲んでいたのですが。メンバーは筆者のほか、イギリス旅行から帰国されたばかりの女性とその友人の女性、フランスから盆帰りしていた友人とその方のお知り合いの大学生。合計5名で2名が再会、2名が初対面ということですね。フランスから帰ってきた友人というのは以前のエッセイ(第42回「誕生日、の意味」)に登場している素敵なムッシュです。
再会した2名もお忙しい方々で、しかも一人はパリ、一人は滋賀にいるということで、なかなか会う機会がなかったのですが、今回運良くタイミングが合いました。みんな国境という概念があまり無い方々です。筆者の場合、旅行が好きで、あちこち飛び回っているうちに意識が薄くなってしまったという感じですが、他の方々は仕事の関係で世界を飛び回っているので「何処、は問題じゃなくて、何をするか、が問題」というシビアな環境の下、国境を意識する必然性が無くなってしまった、という感じのようです。
いろんな時代の、いろんな国の話が、めいめいの口から飛び出しました。昔のパスポートは複数年有効ではなく一回限り有効だったとか、円の持ち出しが制限されていたとか。最近の話題ではチェコ入国の際のビザが不要になったとか、ユーロスターは便利だとか。
懐かしさついでに昔話も飛び出しました。筆者が2000年の3月にパリを訪れた時、マドリードから夜行バスでピレネー越えをしてきたことにムッシュがたいそう驚いたという話だとか(あの頃は筆者も体力ありましたから ^^;)。
大学生の彼はアフリカ旅行の際に撮った写真を持ってきてくれました。筆者もアフリカは未だ未到達の地、写真もさることながら、彼の旅行談も大変興味深かったです。アフリカって根本の考え方が我々の社会と違っているので、いろんなところで戸惑ったよ、というような話も。
エッセイとしては全然まとまってませんが・・・、実際我々は、そんなまとまりの無い会話を眼下に日比谷公園を見下ろしながら数時間にわたって繰り広げておりました。その事実だけでもここに記録しておきたいと思います。我々の会話には何らまとまりがなかったにもかかわらず、非常に有意義な時間を共有していたと皆が感じていたのも事実です。おそらく、有意義に感じることが出来た最大の原因のうちのひとつは、集まった5名の社会的な立場がてんでバラバラだったにもかかわらず、この場所に集まっていたという究極の意外性、なのだろうと思っています。そんな意外な方々とのつながり、これこそ筆者が守るべき大切な財産であると考えます。
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