【292】PTTボタン付き携帯

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こっちにいると日本の事情に疎くなるのは仕方のないことですが、特にそれを感じる分野の一つが携帯電話。前にも書きましたが新機能がどんどんリリースされるし、久々に日本に帰ったりすると周囲の友達が持っている携帯電話の機能やデザインに驚くばかり。

ワンセグはNHKでもしきりに報道していたので知ってたのですが、こちらの松村さんの記事にあるPTTボタン付き携帯電話というのは知りませんでした。PTT(Push To Talk)といえば電波系の方々には馴染みのある単語。それだけでなんとなく欲しくなってしまいました(爆)。

無線機で言うと、PTTはハンディ機の本体側面、または外付けマイクについているボタンで、文字通り「話すために押す」ボタンです。デュープレックス(双方向通信)が前提の電話と違い、無線はシンプレックス(一方通行)が基本なので、送信時(自分が話す時)はボタンを押して話し、受信時(相手の声を聞く時)はボタンを押さずに聞く、ということです。皆さんもこの仕組み自体はご存じでしょう。話し終わった後に「どうぞ」とか「over」とわざわざ言うのは、話し手の交代を分かりやすくするための工夫なんですね。

細かい仕組みはさておき、携帯がこれだけ普及している時代ですから、わざわざシンプレックスに戻る必要は無いと思われがち。筆者もドライブやスキーの際に無線機を利用しているという話をすると「携帯で十分やん」とよく言われます。しかし、シンプレックスの方が優れている点もあるんです。

<複数人の同報通信が可能>

例えばドライブで4台一緒に走っているとしましょう。先頭の1台(A車)が前方にコンビニの看板を発見、あそこに入りたいと後続3台(B、C、D車)に伝えようとした場合、どうでしょう。

無線の場合:
A車がPTTを押してしゃべる→B、C、D車が同時に受信→B車了解!→C車了解!→D車了解!→終了

電話の場合:
A車がB車に電話をかける→呼出中→B車着信→B車了解!→あと2回繰り返して終了

シンプレックスは一方通行であるが故に、発信が1回で済むのです。一昔前の「パーティーライン」じゃないですが、携帯電話でも複数人が同時に話せるサービスがあります(みかか純正のサービス「トリオホン」とか今でもあるのかな・・・)。でもあまり使っている人はいないですよね。

<すぐつながる>

それでも「別に電話で1台ずつかければいいやん」とおっしゃる方もいるかもしれません。でもちょっと考えてみてください。車が前方のコンビニに到着するまでの間に、3人に電話をかけることって、時間的に厳しくありませんか?経過時間に着目して、もう一度書いてみます。

無線の場合:
A車がPTTを押してしゃべる[十数秒]→B、C、D車が同時に受信→[数秒]→B車了解![数秒]→[数秒]→C車了解![数秒]→[数秒]→D車了解![数秒]→終了

電話の場合:
A車がB車に電話をかける→[十数秒]→呼出中[数秒]→B車着信→[十数秒]→B車了解![数秒]→あと2回繰り返して終了。

ちょっと乱暴な比較ですが、電話では1台目にまだ意志を伝えきれていないうちに、無線では3台全てと意思疎通が完了するということです。これは複数人と意思疎通する場合に結構便利です。

そんな事を考えていたら、前出の松村さんも「複数人の同報通信」の可能性について注目されているようです。

電話というよりは掲示板やチャットに近い感覚です。音声版チャットという感じでしょうか。筆者の回りの電波系の人々はすんなり利用できそうですが、まぁ元々みんなトランシーバを持っているので、通話料払ってまで使わないかもなー(^-^;)。

コメント(2)

確かにこうかかれると無線のメリット(同報性)って理解してもらえそうな気がしたな。問題はどの携帯にでも(DoCoMo以外でも)使えるようになったら良いんじゃないかな。

Skypeがラグチューっぽいって書いたけど、無線的な便利さがもっといろいろな場所に入ると便利かもね。

まー、アメリカとかでは、ずいぶん昔から始まってたサービスなんだけどね。

DoCoMoも、とりあえずはじめるけど、普及しないでね、
っていう意図がみえみえな値段設定だから、だめ
なんだろうなぁ。

ウン百ワットもの違法電波出してるトラックドライバーとかに普及してほしいものだ。

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このページは、もりもりが2006年5月10日 22:17に書いた記事です。

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